心の傷(トラウマ)

<「トラウマ」とは?>

「トラウマ」とは、強いストレス(ストレス=心や体に不快感を与える出来事)を受けた時にできる、「心の傷」のことを言います。(大きなもの、軽いもの、様々な種類に分けれますが、ここではざっくりと「心の傷」とします。)

「トラウマ(心の傷)」の症状としては

過覚醒(過緊張)、フラッシュバック、悪夢、解離症状、などがあります。

そして、たとえば

日常の中の原因不明の「しんどさ」。

対人関係でのうまくいかないパターン。

怒りなど、感情のコントロールのしにくさ 。

自責。

うつや不安。

不眠。

慢性的な疲れ。(慢性疲労症候群)

自律神経・免疫系の調整不全。線維筋痛症。

体の痛み。

心身症

・・・などといった、不調の背景にも、過去の「心の傷」が存在していることがあります。

<トラウマからの回復の段階>

トラウマからの回復のプロセスでは、大まかに、以下の三段階のプロセスを大切に、個々のプロセスを尊重しながら進んでいきます。

1.安全の確立(安定化)

まず、心と身体が「安全」を感ることが、とても大切になります。(過覚醒を落ち着ける)。

そして、自分の中にある、リソース(心と身体に心地のよい、力となる感覚)を育んでいきます。

環境の調整、食べること、眠ること、休むこと、運動など、基本的な身体のニーズを満たし、自分をケアしていきます。

2.記憶の統合(トラウマの処理)

リソースを育みつつも、身体や過去の記憶に残ったトラウマ的感情や、感覚に気づき、解放してゆくプロセスになります。

3.再結合(統合)

新しい自分のあり方で、周りの環境・コミュニティーとの関係をつくっていくプロセス。自分の新しいあり方の、統合。

そして、こころの傷からの回復のプロセスは、「身体」とのつながりの回復が、になっていきます。

次に、このトラウマと、「身体」の関係について、書いていきたいと思います。