「女性」って、誰のこと? ― 女性のトラウマの癒し

 

最近、「フェミニズムの哲学」について学ぶ機会があり、そこから色々考えています。

現代の社会で、「女性」をサポートすることの大切さについて。

「みわ」でも、カウンセリングの場を開いた当初から一貫して、

「女性が力を取り戻すこと(エンパワーメント)のお手伝いをしたい」という思いがありました。

 

その思いは、まずは、自分自身が、「女」に生まれてきたことで、

人生の中で傷ついた体験(トラウマ)が、たくさんあったことから、生まれてきたのでした。

 

男の子を望む家に生まれてきたこと。

そして、自分の女性としての「身体」への、恥の感覚や、自己嫌悪。

様々なハラスメントの体験。

出産、子育ての大変さ。

などなど・・・。

 

自分自身が、心理療法やセラピーで「心身の癒し」を進める中で、

この社会の中で、「女に生まれた」ということで味わってきた弱さや傷つき、

「恥」の感覚が、中心的なテーマになっていることが、ひしひしと感じられました。

またこれまで、そうした「傷つき」が、私の中で、ある種の原動力になって、

心と身体の癒しを体験し続け、学び続けてきたのでした。

 

そして、それらの「傷つき」は、私「個人」のものだけではなく、

その後に出会う、多くの女性クライエントさんの中にも息づいていました。

また、それは、世代間を超えたものでもあったのです。

連綿と、その母の代、そしてまた母の母の代・・というように、歴史の中で、「女たち」に

代々受け継がれてきたトラウマ(傷つき)でもある、ということも、少しずつわかってきました。

 

「傷つき」には、痛みを伴います。でも、「傷つき」に気づき、

安全な環境の中で再び交渉してゆくことで、それは、私たちに回復力(レジリエンス)、

しなやかな「力」を、必ずや、もたらしてくれます。

そしてそれは、先代から続いてきたトラウマの連鎖を、次の世代には渡さないこと。

いまここで、終わらせてゆく、ということにもつながっていきます。

女性たちの心身の癒しをお手伝いさせてもらう中で、カウンセリングや心理療法という場所の中で、

心と身体を見つめ、トラウマを解放し、再び「力」や「自信」、「自分の声」を取り戻してゆくことは、

「女性」にとって、社会にとっても、本当に重要な意味を持っていると感じています。

 

そして最近、さらに考えます。

「女性とは、いったい誰のことか?」ということです。

近年の様々なジェンダーの議論の中で明らかなように、それは単に、「生物学的に女性に生まれた」

という狭い意味だけではないはずです。

「女性」が、力を奪われ、傷ついてきたのは、これまでの歴史の中で、

「父権性(男性優位なものの考え方による、権力主義的な社会の構造)」によってでした。

 

私はここで「女性」というものを、もっと広い意味でとらえたいと感じます。

それは、ここでいう「女性」とは・・・父権性や、

「権力のあるもの」によって、力を奪われたり、傷ついたことのある、すべての人のことである、

という思いです。

「みわ」では、そういう意味での「女性」、すべてのマイノリティー、

差別されたり、弱さを感じたこと、傷つけられたり、力を奪われたことのある人へ、

エンパワーメント(自分の力を思い出す、お手伝い)をしていきたいと思います。

そして、もう一度、その「傷つき」に気づきをもって、自分の心や身体の「力」、

自分の「声」を思い出すということ。

本来の生命力(パワー)と調和をもって、かけがえのない、自分の人生を生きることの、

お手伝いをしたい、と思っています。

 

 

 

mother peace タロットの絵より